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Last Updated 11/30/2002
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30. 動物保護運動の虚像−その源流と真の狙い

11/27/02
梅崎義人
成山堂書店 ¥1,800[税別]


調べものをしていて紹介してもらった著者の梅崎さんに話を聞いてすぐに本を買った。記者を経てPR会社で捕鯨推進に関わって30年、現在はフリーのジャーナリストとしてグリーンピースなどの世界的な環境保護団体の活動を、アングロ・サクソンの、動物の権利を有色人種の権利の上に置く思想と批判する。これは山本七平の表現らしいけど、つまり環境保護団体は根拠のない感情的な動物保護キャンペーンを続けることで膨大な資金を集め、自分達の経済的優位性が侵されないことを目的としているという。特に日本を苦しめる捕鯨禁止のキャンペーンなどはとても寄付金の集まりがいいそうだ。前に、 オリンピックは白人のためのものだ、と誰かが言っていたことを思い出した。

色々な話を聞くうちに彼の情熱に感動した。やっぱりPRってこれくらいの情熱をもってやらなくちゃいけないのか、と思った。使命感に燃えて取り組めば本当に楽しいしやりがいもあるんだろうなあ。もちろんテーマにもよるけど、自分を顧みてものすごく腰が引けてるなあ、って感じた。とても勉強になりました。

29. あれも嫌いこれも好き

11/17/02
佐野洋子
朝日新聞社 ¥1,600[税別]


これは、朝日新聞で2000年に週に一度連載されていたコラムを中心にまとめたもの。
私は当時、短いコラムなんだけど何度も読んで、うまい文章っていうのはこういうんだな、といたく感心して、やっぱり絵本作家だからだろうか、なんて考えた。久しぶりに思い出して、買っておかなくちゃと思ってアマゾンで購入した。
案外、老いとか病気とか深刻な内容も扱っているのだけれど、あっけらかんとして、ストレートで、思わずにやりとしてしまう語り口がとってもおすすめです。

28. Memoirs of Geisha

10/25/02
Arthur Golden
Vintage AU$21.59[税別]


「キッチン」をすぐに読み終わってしまったので、旅行中乗り継ぎのシドニー空港で買った。聞いたことあったけど、なかなかおもしろくて英語もそんなに難しくなく、かなり集中して読んだ。
ちょうど半分くらい読んだところで、書評は読まないようにしようと思っていたにも関わらず、著者が確か訴えられていたことを思い出して、インターネットで探したら、、、モデルとなった女性が訴えたことが判明。その女性はその後、本を出していて、勝新太郎と愛人関係にあったことを暴露したらしい。ちょっとがっかりだ。
気をとりなおして全部読んでみたけど、芸者の世界にも、戦争前後の状況にも詳しくない私としては、アメリカ人が書いた芸者の半生は、その時代に流されていった一人の人生の例としてちょっと考えさせられちゃう部分もあったりして、おもしろかった。すごくイメージがわいてきて、スピルバーグが映画化するっていうのもわかる気がする。たぶん、日本人が見たらはてな?って感じにできあがるんだろうけどね。

27. キッチン

10/10/02
吉本ばなな著
新潮文庫 400円[税別]


成田で買ってオーストラリア旅行の移動の飛行機で読んだ。たぶん就職して間もないころだったか、祖母からの手紙に吉本ばななのキッチンを読みました、って書いてあったのを思い出した。その頃は、はやりの本としか知らなくて、相変わらず若いなおばあちゃん、と思った記憶がある。でも、その時おばあちゃんはどんな風にこの本を読んだのかな。
なんていうか、けっこう泣ける本だった。普通に、何の疑問もなく存在している家族や大切な人がいつでも去っていく可能性があるって考えるのは、とても怖い。今の私ってなんて幸せなんだろうと感謝すると同時に、ひとり残されたらどうしよう、とか想像して悲しくなった。

26. ドキュメント 戦争広告代理店 - 情報操作とボスニア紛争

9/24/02
高木徹著
講談社 1800円[税別]


PR会社ってここまでできるんだ。結局、戦争も情報操作の世界なの??って感じ。
アメリカの世論を、ホロコーストや、他民族主義を巧みに使ってボスニアよりに操っていく過程が詳しく取材されていて、とてもおもしろかった。主人公のハーフ氏は、メディア・トレーニングとか、プレス・リリース、記者会見などPR会社の基本的な仕事以外に、政治家との関係などにも深く関わっている。ちょっと国際情勢の見方が変わるかも。
ちなみに、日本ではなじみが薄いという意味で、本の題名を「広告代理店」にしたらしいけど、どう見ても適切でないタイトルだと思うんだけど。

25. サヨナライツカ

9/4/02
辻仁成著
幻冬舎文庫 495円[税別]


う〜ん、まあ純愛ものっていうか。この小説によって辻仁成はある女性(中山美穂)と運命を供にすることになった、とかいうことをあとがきに書いていたけど「?」って感じ。私にはいまいちだった。ずっと前に読んだマディソン郡の橋はなかなかおもしろいと思ったんだけど。だって、主人公が沓子を選んでいたら、人生のどこかでいやになってそうだし、後悔とかいうけど、自分の人生の敷かれたレールに乗って出世するために、選ばなかったんでしょー?えらかったぞ、オトナだね。そしてリゾラバみたいな沓子を理想化してるのね。主人公に忠告しているおばちゃんみたいな私。それとも私の想像力とか人生経験が不十分なのかしら・・・

会社でまわし読みしている小説なので、みんなで議論せねば。ちなみに、お風呂で一気に読んだ。

24. 発想の大転換―21世紀に向けての投資運用

8/26/02
ウィリアム H.グロース著 渡辺紘一訳
東洋経済新報社 2200円[税別]


クライアントの会社なので、読んでみた。難しいけど、身近なエピソードを交え、経済学ってなかなかおもしろいかも、と思った。著者は株のピーター・リンチに対して、「債券王」と呼ばれている人で、日本ではこれから私たちのPRで知名度を上げよう!としている人。ただしこの本は、最近、倉庫に眠っていた最後の20冊を会社が買い占め、絶版に・・・まあ、変化の激しい金融業界、仕方ないか。

23. いざというときの手続きハンドブック(2001年度版)

8/25/02
PHP研究所編
1150円?[税別]


これはまあ、読んだっていうような読み物じゃないんだけど、一応全部見て、なるほど世の中にはこんなにいろんな手続きがあるがゆえ、役所には人がたくさん必要で、社労士とか司法書士とか税理士とか弁護士とか弁理士の仕事があるのだと納得した。

21.22. 晴子情歌(上・下)

8/13/02
高村 薫著
新潮社 各1800円[税別]


人はみんな、日常の生活のなかでも、記憶のなかにある忘れてしまったようなことをふと意識したり、新しい感覚を身に付けたり、色々なことを考えながら生きてるんだろうなあ、と思った。

晴子は祖母、彰之は両親の年代だと思いながら読むと、感慨深いものがあって、祖母の年代や、両親の若い頃の話を是非もっと聞きたいと思った。ただ、リ子が綴った手紙を読み返して、体の中に母親を感じる一方で困惑した彰之のように、直接聞くとちょっと戸惑うのかもしれない。
そういえば、前に祖母からもらった手紙も旧仮名づかいだった。

祖母、祖父の時代にあったであろう大家族の確執や、家族のようで家族でない奉公人との関係など、ちょっと想像がつくようでつかない、どんよりした時代の雰囲気がとてもよく伝わってきて、随分時代が変わったような気になった。現在の日本では、大家族の家に、子供が7人も8人もいる家はテレビで紹介されるくらい珍しいし、個人の生き方が親や、戦争や、凶作に決められるってことはあまりないように思う。

両親、祖母はこれをどう読むのだろう。

やっぱり高村薫は奥が深くておもしろいと思う。「レディ・ジョーカー」しか読んでないけど。

あと、青木繁の漁をする裸の男たちの絵がとても効果的で印象的で、あとがきはなかったけれど、この絵を見てモチーフを思いついたんじゃないかと思うくらい。一人だけ描き込まれた白い顔が晴子のよう。

16.17.18.19.20. 沈まぬ太陽(1)〜(5)

7/26/02
山崎 豊子著
新潮社 各590-677円[税別]


かなり滅入る結末。ただ、Yに教えてもらった主人公のインタビューを読んで(下記参照)救われた気がした。ちょうど商社の不祥事会見の現場を見たり、エアラインのPRについて路線獲得に色々な手を使ったという話を聞いていたので、これが世の中の現実なんだなあ、と実感した。記者がいくら批判の記事を書きたてても、政治家や官僚との癒着は一部の業界では日常茶飯事で、なんてことはない事実なんだと思う。その中で、個人的にいい思いをする人や、不遇な目に遭う人がたくさんいるんだろうなあ。

以下、Yから教えてもらった登場人物のモデル:

 主人公
 http://www.kikanshi.co.jp/prior/p-ogura.htm

 堂本さん(後に社長になります)
 http://www.sankei.co.jp/databox/bukko/html/990111takagiyasumoto.html

 中曽根総理→利根川総理
 三塚運輸大臣→道塚運輸大臣
 八馬委員長→吉高諄(空港グランドサービス顧問)
 国見会長→伊藤淳二
 堂本社長→高木社長
 海野社長→山地社長
 三成副社長→利光副社長
 十時官房長官→後藤田官房長官
 田丸常務→安藤光郎常務
 轟鉄也→大島利徳ジャパン・ツアー・システム副社長

飛行機墜落事故については、私はまだ子供だったし、あんなに悲惨な事故だとは思わなかったので衝撃的だった。残された家族の気持ちが、この小説が世に出たことで、少しでも癒されるといいと思う。

14.15. 永遠の仔(上・下)

5/11/2002
天童 荒太著
幻冬社 各1800円, 1900円[税別]


幼児虐待が原因で精神のバランスを崩し子供の病院で出会った3人の悲しい話だった。この手のものを読むと、自分はなんて幸せなんだろう、と思う。普通の家庭で普通に大人になったことに感謝。本のどこかに、男性は妻に甘えるけど、妻は誰にも甘えられなくて結局子供にあたるしかないって書いてあった。そして子供は、実は案外オトナで、大人のことを思いやって行動してしまうんだって。
家族みんながそれなりに一生懸命生きようとしているのに、だれもが苦しむっていうのはどういうことなんだろう???ブームが去った今ごろ、って感じだけどなかなかおすすめの本でした。

12.13. 模倣犯(上・下)

4/30/2002
宮部 みゆき著
小学館 各1900円[税別]


そろそろ文庫になるだろうと思って待ちつづけていたのに、出版されて1年超、もうがまんできなくなって重くて高価な(上・下)2冊を買った。こういうミステリーものはかなりはまるので、電車の中や、ジムで何の意味もないくらい負荷を軽く設定したエアロバイクをこぎながら、あるときは夜更かしもして読みつづけた。
スリル満点で、登場人物がたくさん出てくるし、とてもおもしろかった。でも、これまで読んだミステリーのなかでは「レディー・ジョーカー」が一番好きかも、と思う。
もったいないからまわし読みしなきゃ。

11. 死者の奢り・飼育

4/25/2002
大江 健三郎著
新潮文庫 438円[税別]


意外とおもしろかった。「意外」というのは、弟がわけわからなかった、と感想を言っていたので、わけわからないんだろう、と思っていたから。この人の作品は確か初めて読んだんだけど、それほど超難解ではない気がした。ただ、気分が暗くなる。『粘』って漢字が随所に出てきた。甲虫をつぶした時にでる体液の粘着性とか・・・残酷で暗く一文が長い独自のスタイルで、微妙で説明のつきにくい人間の感情を表現しようとしているのかなあ。この人の青春時代は戦争だったと思うと、時代が遠い気がする。

10. 挑戦つきることなし

4/10/2002
高杉 良著
徳間文庫 552円[税別]


同僚に貸してもらった。ヤマト運輸の関連会社の仕事をしたことがあるので、参考になった。それにしてもヤマト運輸の社史のような本。最近、NHK「プロジェクトX」でも、日経新聞「私の履歴書」でも取り上げられていたので、それほど目新しい話ではなかったけれど、やっぱお役所っていうのは厄介なものだと思う。そして大正、昭和の時代を生き抜いてきた会社ってすごいと思った。

9. 速読の英語

4/2/2002
松本 道弘著
プレジデント社 1400円[税別]


日本のハウツーものっぽく、具体的練習よりも理念を教える内容だった。活字を早く読むということが何を意味するのか。スキルを習得することによってどんなメリットがあるのか。英会話やアウトプットを重視する考え方に対する反論や、「速く読む」ことに対する心構えなどなど。スキルというより「道」と言っているところがものすごく日本風。次は英語の実践テキストを読むことにした。

8. 英語プレゼンテーションの技術

3/28/2002
安田 正・Jack Nicklin著
ジャパンタイムズ 2913円[税別]


いよいよ、英語プレゼンテーションの絶対的な必要性が出てきたので買った。英語が思うようにうまくしゃべれないと思っていても、最後の Useful Expression のような、プレゼンを引き締めるセンテンスを入れていけば、なんとかなるんじゃないか、と思った。説得する時、まとめる時、提案する時、説明する時などの文例が掲載されていて、よくまとまっていると思った。
ちなみに、外国人だらけのミーティングで話す会議のために原稿を書いて、家で見直して、社内で練習をしようとしていた矢先、「すみませんが、今日の会議キャンセルさせてください。」ってことで、会議は延期になった。

7. 人びとのかたち

3/28/2002
塩野 七生=著
新潮文庫 476円[税別]


マンションのゴミ置き場で拾った本。ビデオを借りまくりたくなる本だった。塩野七生のベースがゲイリー=クーパーとマレーネ=ディートリッヒだから、ちょっと古いけど、なるほど〜と思うコメントがいろいろあった。この本によると、彼女は作家の立場から、ストーリーや登場人物の分析をするので、「これくらいなら書ける」とか、映像と文章で綴る違いについて考えるらしい。ロマンスもので、私だったら、「なんでそーなるわけ??」みたいなストーリーも塩野七生にかかると、深い含蓄のある物語になるのだ。映画をもっと見たいと思った。

6. 群青の夜の羽毛布

2/12/2002
山本 文緒=著
幻冬舎文庫 571円[税別]


なぜか泣ける本だった。新築マイ・ホームに住む不思議な不幸な家族の話。みんな一生懸命生きているのにどうしてこんなにみんなが幸せじゃないの?一部似たようなことはどこにでもありそうな、そこらへんが現代の不安定さっていうのか、普通に生きてくのって実はとても難しいのかも、って感じる。ちょっとミステリー風の構成が、おしゃれな感じがした。

4.5. 再生(上・下) 続・金融腐蝕列島

2/1/2002
高杉 良=著
角川文庫 各667円[税別]


仕事で金融に少し関わるようになったので、銀行を舞台にした小説を読んでみた。頭取を巡る派閥争いから、MOF担、住宅金融債権管理機構に出向させられた行員など、なかなか銀行員は大変なんだなあと思う反面、給料いいだろうからなあ、と思った。
同じ著者の小説をいくつか読んだという会社の同僚とも意見が一致したんだけど、若い女性の描写がヘン。部下の女性と不倫の場面が出てくるんだけど、こんなこと23歳くらいの女性が言うか??ってセリフをしゃべらせてる。作家の理想なのかなあ。あとひとつ不思議に感じたのは、仕事の場面で女性はワープロを打ち、連絡の手段は携帯電話。全然パソコンとか、メールが出てこない。いや、でもこれは99年までのお話だから、そんなもんかな。私もその頃勤めていた会社では、ロータスをやっと使い、メールは部長だけ使えるくらいだったし、社内報もワープロで作ってた。4,5年経つとまた大幅にオフィス風景も変わるのかなあ。


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